初めての「ジグソー学習!」

いろんな本でよく見かける数字ですが、
アメリカのある研究者が、「学び方と記憶に残る割合」について、
以下のような報告をしています。

聞いただけ・・・・・・・10パーセント
見ただけ・・・・・・・・15パーセント
聞いて、見たとき・・・・20パーセント
話し合ったとき・・・・・40パーセント
体験したとき・・・・・・80パーセント
教えたとき・・・・・・・90パーセント

日々の授業の中で、気づけば、
「教師だけが話している、説明している」
という状況が生まれがちです。

これだと、記憶に残っても、10パーセント。

「教えること」「伝えるべきこと」を抱え込みすぎているというか、
「〜しなければならない」と思い込みすぎているというか、
日々の余裕のなさが、そうさせているのでしょうか。

結果、子どもたちは、いつも受け身で、教師からの指示を待っているだけ。
何かしようと思っても、まず、「〜してもいいですか?」と聞いてからです。

教師が、子どもたちをそういう状況に追い込んでいるんですよね。

「主体的に学ぶ子どもを育てる」という場合、
教師ばかりが指示せず、子どもを追い立てず、
子どもたちの主体的な判断が尊重される環境が必要です。

日々の授業の中で「子どもたちが自立的に学ぶ」場面を作る。
友だちと関わり、協同しながら、深く学んでいく場面を作る。

そのための具体的な方法に、「協同学習」があります。

今回、その協同学習の技法の一つ、「ジグソー学習」を使って、
社会「古墳について」の調べ学習を行いました。

ジグソー学習
1 4人班のメンバーで、テーマを分担し、自分はそのテーマの専門家になる。
2 班を移動し、専門家同士があつまって、助け合いながら、自分たちのテーマ
  について学びを深める。
3 もとの班にもどって、自分の学んできたテーマについて、一人ずつ発表し、
  学びを共有する。

今回、以下の4つのテーマを用意しました。
1つ目、「古墳って何?」
2つ目、「古墳はどこにあるの?」
3つ目、「古墳はどうやって作られたの?」
4つ目、「古墳は誰が何のためにつくったの?」

初めてのチャレンジでしたが、子どもたちは、
専門家同士で助け合って学び、とてもよかったです。

自分の班で発表しなければならないという役割があること。
もし、調べ方が分からなくても、一緒に学ぶ人がいるということ。

この二つが大きなモチベーションになっているようで、
男女の壁も越えて、調べ活動をスムーズに行っていました。

教師の話を、ただ受け身で聞き続けるときと比べて、
自分で資料を探し、話し合い、教え合い、主体的に学んでいて、
学習効果がぐんと上がってる実感がありました。

課題があったのは、もとの班にもどったとき。
今回は、一人3分ずつの発表にしたのですが、
どこも「調べたことを、ただ読むだけ」に終わっていて、
せっかく協力して学んできたことを、
うまく友だちに伝えられていなかったです。

調べ活動の時間が少なかったこと、
発表のことまで準備する時間がなかったこと、
「伝える」ことの難しさ
いろいろあったと思います。

今後、ジグソー学習をする上で、
この「共有」の時間の作り方が難しいなと感じましたが、
「ジグソー学習」という技法の力は感じました。
いろんな授業の中で、少しずつ取り入れながら、
質を高めていきたいと思っています。