絵本大作戦!

6年生が、1年生の教室に、絵本の読み聞かせに行っています。
うちの学校では、職員朝会の間、子どもたちは「朝学習」をしているのですが、
1年生が学校生活に慣れ、自分たちで朝学習できるようになるまでは、
「6年生が1年生の教室で絵本や紙芝居をする」のが恒例となっています。

最近、読み聞かせに行った子から、
「えらいブーイングがあった!」と聞くようになりました。

「ブーイングというと?」といろいろ聞いてみたところ、
1年生の教室に手ぶらで行き、そこにある絵本を読んでいるため。
「それ知ってる!」「あきた!」となっているらしいのです。

そういえば、この「1年生への読み聞かせ」は、
クラスの班のメンバーを1年生の教室に向かわせているだけ。
アドバイスも何もしていませんでした。

これは申し訳なかった。
そして、読み聞かせについて学ぶチャンス!と思い、
「絵本大作戦!」と題して、どうやったら上手に絵本を読むことができるか、
みんなで練習することにしました。

まず、自分も6年生の子どもたちと1年生の教室に向かい、
1年生に絵本を読みました。
そして、6年生が読むときの様子もしっかり観察しました。

やっぱり、6年生にとっても読み聞かせは難しいみたい。
早口だし、絵本も上を向いてしまっています。

6年の教室に帰り、クラスの子どもたちに聞いてみたところ、
これまできょうだいなどへの読み聞かせの経験のある子は、
クラスの4分の1。

さっそく、自分がモデルをします。
1 大きな声で、ゆっくり、間をとること
2 絵本を見やすい向きに、できるだけ動かさない
3 とちゅうにクイズを入れる
この3つをポイントにしました。

教室に30冊ほどの絵本を持ち込み、
自分たちで2〜3人に分かれ、好きな絵本を選び、
チームで読み聞かせの練習開始です。

子どもたちは、とっても意欲的に練習しています。
お客さん(読む相手)がいること、
実際に自分たちがブーイングなどで困っていること、
などがモチベーションになっているんですね。
ペアで工夫して読み合う姿はとってもいいものです。

「1年生の教室で、6年生が読み聞かせをする」
改めて、この活動のよさに気づきました。

とは言うものの、1年生が全員、座席についた隊形で本を読むので、
1年生に声を届けるのがけっこう難しいのです。

絵本大作戦を始めて、1年生の教室に、
すでに何度か読み聞かせに行っているのですが、
1年生のおしゃべりなどで苦労しているようです。

でも、この苦労とそれを克服するための努力。
そして、自分たちで克服した!っていう達成感が「宝物」なんですよね。
効果的なアドバイスとあたたかい練習の場を作っていきたいです。