絵本の読み合い

絵本大作戦がスタートして、国語の授業で2回、絵本の時間をとりました。
1時間目は、チームに分かれて、絵本の読み聞かせの練習。
2時間目は、チームごとにペアを組んで、互いに読み合うチャレンジをしました。

まず、「自分のチームで作戦会議!」「どんどん練習しよう」の声で、
子どもたちは、どんどん練習していきます。

絵本って、6年生の子どもたちにとっても楽しい。
チームでお互いに工夫して読み合っています。
持ち方をアドバイスしたり、クイズを考えたり・・・

そして、チーム同士で読み合い。

とても楽しんで読んでいます。
普段よりもいきいきとした表情。
教科書の音読よりも、声が生きています。

うん、友だち同士で絵本を読み合うって、いい活動だ!
休憩時間に練習する姿も出てきました。

ペアトークの時間もいいけれど、
この読み合いの時間も、とってもいい。

「絵本を読む」を使った活動を、少し広げていってみたいと思います。

友だちの失敗を受け入れ、カバーする風土

今日のとってもいいこと!

6時間目のチャレンジ!
「きょうだい学年のクラスの班を自分たちで決める!」

まず、班長決め。班長になりたい人もたくさんいる中、みんなで真剣に選びました。
さて、これから班のメンバーをどうやって決めるのか。

今回は、ここから「司会会社」の二人にバトンタッチ!
この二人がクラス会議を進めてくれました。

「好きな人と自由に」
「クジで」
二つの提案が出ました。

二学期には、この班で、みんなが楽しみにしているオリエンテーリングも行います。好きな人となりたい!という気持ちもよく分かるところ。しかし、今回は、「公平だから」という理由が圧倒的な支持を得て、クジで決めることになりました。

そして、くじ引き。

「誰か、クジ作ってくれる?」の声に7〜8人が即座に動いてくれました。
さすが、6年生。仕事をどんどんまかせられる。

そして、くじ引き開始。ところが・・・。

メンバーに一喜一憂している間に、班の女子の人数に誤りがあることが判明。
過不足のある班が4つも出てしまいました。

さて・・・・。

司会の人を中心に、どうするか話し合い。
「まず話し合う。解決できなければジャンケン」という方向に決まり、話し合い。
でも、うまくいきません。
帰りの時間もせまってきます。

学級代表の二人もサポートに入り、話し合いを続けますが、
なかなかうまくいきません。

今回は、ここで担任として、話に入りました。

「話し合いが、他の班のメンバーを見ての判断になってきた」
「今回、大切にしていた「公平性」がくずれてしまっている」
「もう一回、クジをやり直した方がいいんじゃないか」

このあたりを整理して、もう一度、くじ引きをやり直すことになりました。

一回目のクジで、いい感じになっていた班の子たちを中心に「え〜!」の声があがります。

でも、「失敗もあるよ」
「最初に決めた、公平性を大切にしよう」
「しゃあないよ」
「もう一回やろ!」
こんな声をかけながら、お互いにくじ引きをやり直した子どもたちを見て、
「この子たち、やるな!」と頼もしく思えました。

「クジ作りの失敗」→「話し合いのこじれ」→「変な空気」になっていたところ、
「クジのやり直し」→「そんなこともある!(許容)」→「やり直せた(達成感!)」
となり、無事、「班を自分たちで決める!」が終了しました。

友だちの失敗を受け入れる。
そして、それをカバーすることができると、
クラスに安心感が生まれます。
その安心感は、クラスにたくさんの創意工夫やチャレンジを育みます。

今日は、その小さな種がまかれた感じで、
とってもよかった。

この風土を大切に育てていきたいです。

絵本大作戦!

6年生が、1年生の教室に、絵本の読み聞かせに行っています。
うちの学校では、職員朝会の間、子どもたちは「朝学習」をしているのですが、
1年生が学校生活に慣れ、自分たちで朝学習できるようになるまでは、
「6年生が1年生の教室で絵本や紙芝居をする」のが恒例となっています。

最近、読み聞かせに行った子から、
「えらいブーイングがあった!」と聞くようになりました。

「ブーイングというと?」といろいろ聞いてみたところ、
1年生の教室に手ぶらで行き、そこにある絵本を読んでいるため。
「それ知ってる!」「あきた!」となっているらしいのです。

そういえば、この「1年生への読み聞かせ」は、
クラスの班のメンバーを1年生の教室に向かわせているだけ。
アドバイスも何もしていませんでした。

これは申し訳なかった。
そして、読み聞かせについて学ぶチャンス!と思い、
「絵本大作戦!」と題して、どうやったら上手に絵本を読むことができるか、
みんなで練習することにしました。

まず、自分も6年生の子どもたちと1年生の教室に向かい、
1年生に絵本を読みました。
そして、6年生が読むときの様子もしっかり観察しました。

やっぱり、6年生にとっても読み聞かせは難しいみたい。
早口だし、絵本も上を向いてしまっています。

6年の教室に帰り、クラスの子どもたちに聞いてみたところ、
これまできょうだいなどへの読み聞かせの経験のある子は、
クラスの4分の1。

さっそく、自分がモデルをします。
1 大きな声で、ゆっくり、間をとること
2 絵本を見やすい向きに、できるだけ動かさない
3 とちゅうにクイズを入れる
この3つをポイントにしました。

教室に30冊ほどの絵本を持ち込み、
自分たちで2〜3人に分かれ、好きな絵本を選び、
チームで読み聞かせの練習開始です。

子どもたちは、とっても意欲的に練習しています。
お客さん(読む相手)がいること、
実際に自分たちがブーイングなどで困っていること、
などがモチベーションになっているんですね。
ペアで工夫して読み合う姿はとってもいいものです。

「1年生の教室で、6年生が読み聞かせをする」
改めて、この活動のよさに気づきました。

とは言うものの、1年生が全員、座席についた隊形で本を読むので、
1年生に声を届けるのがけっこう難しいのです。

絵本大作戦を始めて、1年生の教室に、
すでに何度か読み聞かせに行っているのですが、
1年生のおしゃべりなどで苦労しているようです。

でも、この苦労とそれを克服するための努力。
そして、自分たちで克服した!っていう達成感が「宝物」なんですよね。
効果的なアドバイスとあたたかい練習の場を作っていきたいです。

初めての「ジグソー学習!」

いろんな本でよく見かける数字ですが、
アメリカのある研究者が、「学び方と記憶に残る割合」について、
以下のような報告をしています。

聞いただけ・・・・・・・10パーセント
見ただけ・・・・・・・・15パーセント
聞いて、見たとき・・・・20パーセント
話し合ったとき・・・・・40パーセント
体験したとき・・・・・・80パーセント
教えたとき・・・・・・・90パーセント

日々の授業の中で、気づけば、
「教師だけが話している、説明している」
という状況が生まれがちです。

これだと、記憶に残っても、10パーセント。

「教えること」「伝えるべきこと」を抱え込みすぎているというか、
「〜しなければならない」と思い込みすぎているというか、
日々の余裕のなさが、そうさせているのでしょうか。

結果、子どもたちは、いつも受け身で、教師からの指示を待っているだけ。
何かしようと思っても、まず、「〜してもいいですか?」と聞いてからです。

教師が、子どもたちをそういう状況に追い込んでいるんですよね。

「主体的に学ぶ子どもを育てる」という場合、
教師ばかりが指示せず、子どもを追い立てず、
子どもたちの主体的な判断が尊重される環境が必要です。

日々の授業の中で「子どもたちが自立的に学ぶ」場面を作る。
友だちと関わり、協同しながら、深く学んでいく場面を作る。

そのための具体的な方法に、「協同学習」があります。

今回、その協同学習の技法の一つ、「ジグソー学習」を使って、
社会「古墳について」の調べ学習を行いました。

ジグソー学習
1 4人班のメンバーで、テーマを分担し、自分はそのテーマの専門家になる。
2 班を移動し、専門家同士があつまって、助け合いながら、自分たちのテーマ
  について学びを深める。
3 もとの班にもどって、自分の学んできたテーマについて、一人ずつ発表し、
  学びを共有する。

今回、以下の4つのテーマを用意しました。
1つ目、「古墳って何?」
2つ目、「古墳はどこにあるの?」
3つ目、「古墳はどうやって作られたの?」
4つ目、「古墳は誰が何のためにつくったの?」

初めてのチャレンジでしたが、子どもたちは、
専門家同士で助け合って学び、とてもよかったです。

自分の班で発表しなければならないという役割があること。
もし、調べ方が分からなくても、一緒に学ぶ人がいるということ。

この二つが大きなモチベーションになっているようで、
男女の壁も越えて、調べ活動をスムーズに行っていました。

教師の話を、ただ受け身で聞き続けるときと比べて、
自分で資料を探し、話し合い、教え合い、主体的に学んでいて、
学習効果がぐんと上がってる実感がありました。

課題があったのは、もとの班にもどったとき。
今回は、一人3分ずつの発表にしたのですが、
どこも「調べたことを、ただ読むだけ」に終わっていて、
せっかく協力して学んできたことを、
うまく友だちに伝えられていなかったです。

調べ活動の時間が少なかったこと、
発表のことまで準備する時間がなかったこと、
「伝える」ことの難しさ
いろいろあったと思います。

今後、ジグソー学習をする上で、
この「共有」の時間の作り方が難しいなと感じましたが、
「ジグソー学習」という技法の力は感じました。
いろんな授業の中で、少しずつ取り入れながら、
質を高めていきたいと思っています。

家族で、ダンボール・キャンプ!

この土日は、子どもたちとダンボール工作。
久しぶりに「建築中!」の小屋に向かい、
その二階に、ダンボール・ハウスをつくりました!

昨夏のダンボール・キャンプ以来、
娘たちは、ダンボールが大好き!
そして、すでに泊まる気まんまんです。

経験のなせる技、一年生の娘は、ダンボール用のカッターを
器用に使って、自分の想いを遂げていきます。

外から見ても、なんとも不気味な立体物!
でも、子どもたちは大満足!

ふたりで何やら相談しながら、
試行錯誤を続けていきます。

いつの間にか、自分たちの寝床もキープ!

さて、来週の土曜日に、娘二人と私の三人で、
「親子でダンボール・キャンプ」を実施する運びとなりました。

来週まで、屋根なしの小屋ゆえに、雨対策を。
こんな不気味な姿を、ご近所さんにさらしています!

朝のペア・トークもスタート!

オープンクエスチョンを使った、朝のペア・トークの活動を始めました。

5月7日(月)
まず、オープンクエスチョンカードを全員に配って、オープンクエスチョンの練習。
この日は、ゴールデンウィーク明けということで、「お休みで一番印象に残っていることは?」でトーク

ペアトークをするにあたって、
1 まず、ミニホワイトボードに自分の話すことを書き込みました。
2 全員の名前が書いてある名簿を貼りつけた「コミュニケーションカード」をみんなでつくりました。

そして、15分間で、10人のひとと話すことを目標に、スタート。子どもたちは、ホワイトボードと名簿を持ちながら、盛り上がっていました。

5月8日(火)
お互いの自主学習ノートをギャラリーウォークで学び合った後、
「自主学習どう?」でペアトーク
今回のチャレンジは、「男女での会話を一人以上目指す」でした。
前回は、見事、男子は男子。女子は女子でした。
今回のチャレンジに、子どもたちは見事全員達成!
会話の大半を異性で行った子もいました。
素直にチャレンジできる子どもたちです。
この「強み」をこれからの活動にも活かしていきたいです。

そして、5月10日(木)
この日から、毎朝、3人。朝のペアトークをスタート。
お題は、「昨日の放課後、どうだった?」です。
今回は、練習しながらで、1分ごとに会話を打ち切り、交代の合図。
ペアで2分。これを3回繰り返しました。

明日は、ペアで3分を上手に使う。
ペアの見つからない子がいたら、誘って3人で行う。
男女ペアにチャレンジする。
これらを意識して、毎日、朝の10分、ペアトークを続けていきます。

保護者に向け「自主学習を始めます!」

5月8日(火)の学級懇談会のとき、保護者に自主学習の取り組みについてお話させてもらいました。

《学級懇談会》  6年3組教室

「自ら学び続ける力をつけるために」
   〜自主学習の進め方、他〜

 現在、6年3組は、宿題で「自主学習」に取り組んでいます。中学校生活に向け、「自ら学び続ける力」をつけていくのが大きなねらいです。
  1毎日する(60分〜)
  2自分からする
  3計画的にする
 この3つを合い言葉に、子どもたちが自分で宿題の内容を計画し、実行します。「自分で宿題を決めること」は、容易なことではありません。しかし、この姿勢と習慣を身につけることは、中学校生活に向けた最優先課題の一つです。慣れない学習方法に子どもたちも試行錯誤の途中ですが、意欲的に取り組んでいます。

 《私たち大人ができることは?》
 子どもたちが「自ら学び続ける力」を身につけるためには、私たち大人が「管理する」「きびしく叱る」よりも、その子に合った「具体的なアドバイス」と「励まし」を、辛抱強く、手を抜かず、送り続ける方が効果的です。とても手のかかることですが、急がば回れ。この努力を“後回し”にしておくと、いつまでたっても「勉強しなさい!」と言わなければ勉強をしない子どもになってしまいます。では、そのための「具体的なアドバイス」や「励まし」は、どのようにしたらいいのだろう?
 「自ら学び続ける力」を身につけるため、親として、教師として、子どもとどう関わったらいいのか。子どもたちの「自主学習ノート」を見ながら一緒に考える機会にできればと考えています。短い時間ですが、よろしくお願いします。


当日は、以下の文章を使って話しました。
(この文章は、子どもたちに配って、一緒に読み合わせしたものです。)
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自主学習をはじめよう!
〜自ら学び続ける力をつけるために〜
合い言葉
1毎日やる 2自分からやる 3計画的にやる

《自主学習でめざす自分の姿》
1 自ら学ぼうとする自分
2 深く考えたり、工夫できる自分
3 学習の計画が作れる自分
4 家での学習をがんばり続けられる自分
5 友だちと一緒に学ぼうとする自分
6 自分が好きで、あきらめない自分
7 勉強を楽しんでいる自分

《自主学習のルール》
1 毎日、60分以上が目標です。
2 めやすはバッチリメニュー30分、わくわくメニュー30分。
3 当面の間、バッチリメニューは、先生が課題を出します。
4 「自分からやる」がモットーです。
5 自主学習カレンダーで、学習計画を立てます。
6 習い事、遊び、体調など、自分の生活に見通しを立てて、計画的に行います。
7 金土日のうち、お休みを一日とります。
8 学習が終わったら、必ず「ふりかえり」を記入します。
9 家の人に見てもらい、サインをもらいます。

●軌道にのるまで、時間がかかります。

 自主学習で何をやるか、ノートにどう書くか、一日のどこでやるかなど、学習計画をたてる力が身につき、学習の見通しができるまでには、時間がかかります。あせる必要はありません。学校で、先生や友だちとアドバイスをし合いながら、自主学習の進め方を学んでいきましょう。

《学校でやること》
1 授業で自主学習の仕方やノートの書き方を学びます。
2 カレンダーを使って、学習計画の立て方を学びます。
3 自分や友だちと、学習内容のふりかえりをします。
4 友だちとノートを見せ合い、いいノートの作り方や学習内容について話し合います。
5 友だちのいいところを相手に伝え、自分の学習に取り入れます。
6 常に、先生や友だちとアドバイスし合います。

●家の人や先生は、あなたの応援団です!

《家の人や先生が心がけること》
1 あなたの失敗を見守り、あなたを信じて待ちます。
2 あなたの足りないところより、あなたの小さな成長に気づき一緒に喜びます。
3 学習過程を大切にし、あなたのやる気や努力をほめます。
4 指示ではなく、ヒントや選択肢を用意します。
5 常に温かい言葉をかけ、あなたを励まします。
6 あなたの学習環境に心を配ります。