「ペアで説明し合う」「ペアで練習を積む」

算数の時間のこと。
「計算のきまり」という単元に入っています。
2つの式を(  )を使って一つにする課題。

(教科書の内容)
500円持っていって、150円のジュースと80円のパンを買った。
500ー150=350
350ー80=270

「この式の意味を言葉で説明できる?」

この問いかけに、4人ぐらい手が挙がりました。
きっと、クラスの半分ぐらいは、説明できるはずです。
でも、半分ぐらいは、「???」って感じ。
手を挙げた4人に、発表してもらいました。

「500円持っていて、まず、
 150円のジュースを買ったので、
 500ー150で、350円が残って、
 それから、80円のパンを買ったので、
 350−80で、270円が、残ったお金」

そんな説明を聞いて、さっきは分からなかった子どもたちも、
「ああ、そう言うことか〜!」
っていう顔をしています。

「じゃあ、今の説明、自分で言える?」
「え〜!! できない!」
「そんなことないやろ〜! 
 ちょっと、隣の人に言う練習してみようか!」

今日は、この「式の説明」をペアで行うことに子どもたちとチャレンジしました。
これは、先日参加した「学級ファシリテーション講座」で学んできた実践です。

子どもたちは、照れながらも、
何とか自分の言葉で説明しています。
頭では分かっているのに、うまく言えないもどかしさ。
でも、言っているうちに、なんとなく言えるようになってくる。
自信のない子は、先に発表した子の言葉を、
なんとかたどっています。

次の式
150+80=230
500−230=270

「今度は、後ろの人と、ペアで説明の練習をしましょう!」

いつもの一斉指導の中では、数人の子にしか発表のチャンスがありません。
しかし、こんなふうに、ペアトークの機会をつくると、
クラス37人全員が、短時間に話すことができます。

頭で考えるだけでなく、それを「声に出して説明する」ことで、
理解がずいぶんと深まります。
そういう意味では、ペアで「説明し合う」ことは、
とても有効な学習方法です。

また、ペアでの活動に入る前に、
よく分かっている何人かの子の発表してもらうと、
(その子たちは、積極的で、いい発言も多いので)
それが自信のない子たちのデルにもなります。
モデルがあると、参加度がぐっと高まりますね。
やることのイメージがあるって、とっても大切です!

今回はジャンケンで勝った方からペアの説明をスタートしましたが、
説明に自信のない子は、先に説明を聞いてから自分の説明を始めるように配慮できると、
算数の苦手な子が、より安心してチャレンジできるかもしれません。

「ペアで説明し合う」「ペアで練習を積む」
これからどんどん取り入れていきたいです。