明日から、新学期! 初心に帰って・・・

明日、三学期が始まります。
今年の冬休みは、二冊の本に出会い、とても大切な時間を過ごしました。

1冊目は、「世界一素敵な学校 サドベリー・バレー物語」
アメリカのデモクラティック・スクールと呼ばれる本当に実在する学校の物語です。

世界一素敵な学校―サドベリー・バレー物語

世界一素敵な学校―サドベリー・バレー物語

2冊目は、「フィンランドで見つけた学びのデザイン」
図書館や美術館をはじめ、学校以外で生まれる豊かな学びのあり方を紹介しています。

フィンランドで見つけた「学びのデザイン」 豊かな人生をかたちにする19の実践

フィンランドで見つけた「学びのデザイン」 豊かな人生をかたちにする19の実践

2冊の本を読みながら、教職に就いたときの初心を思い出していました。

長い社会人生活を経て、
35歳で教師になった当時、
授業になじめない。
計算が苦手。
授業中、つい、しゃべってしまう。
学校が好きでない。
ケンカすると、すぐに手が出てしまう。
宿題ができない。
人の前で話すのができない。
牛乳がきらい。
教科書にかく落書きがやめられない。
友だちとうまく話せない・・・。

そんな、学校の中で、うまく息ができない子どもたちに出会うたびに、
「それは、学校の中にいるからだよ」
「社会にはいろんな場所があるよ」
「君が楽しく生きられる場所が絶対ある」
「だから、君は、きみのままで大丈夫だよ!」
「次は、これを目標にがんばろう!」
そんなふうに思い、子どもたちを励ますことができていました。

学校の外から、学校の中を見た時に、
社会にはない学校のいろいろな価値やルールに縛られ、
自分への信頼を失いかけている子どもたちをたくさん見かけたのです。

学校の価値やルールから離れて子どもたちと接していると、
子どもたちの小さないろいろな色を、
見分け、
感じ、
楽しむことができました。

しかし、教職も5年を過ぎ、
授業やクラス経営も、ある程度思うようにできるようになって来て、
自分と子どもたちとの関わりが、少し変わってきたように感じます。

それは、
子どもたちは、自分の話を聞いて当たり前。
授業は、集中するのが当たり前。
宿題をするのは、当たり前。
必ず、人前で、堂々としゃべれるようにならなければならない。
計算は、すらすらとできるべき・・・。

子どもたちに求める「当たり前」が、単色になり、
自分が目指す子ども像に、目の前の子どもたちを無理矢理はめこむ感じ。

それが、教師になったということなのかもしれません。

確かに、教師としての技術はあがってきたかもしれません。

でも、教師の仕事が、子どもたちの幸せと関わりがあるなら、
自分の目標に子どもたちを無理矢理はめこむのは、
とても残念なことです。

少なくとも、8年前、
自分が目指していた教師像ではありません。

「目の前の、子どもたちが、しっかりと自分を生きる。その応援者でありたい!」

そう願っていたときの自分の心を、
2冊の本を読みながら、思い返していました。

三学期は、この初心に帰り、
子どもたちと大切な日々を過ごしていきたいです。

残り、3ヶ月。
子どもたちにどんな応援ができるだろう!